「 日本国籍を取得した者だけに参政権を与えるべきではないか 」
『週刊ダイヤモンド』 2008年2月23日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 728
福田康夫首相の下で特別永住者の参政権付与の問題が再浮上している。各政党内に賛否両論あり、根深い対立を引き起こしてきた同問題は、これまで関連法案が四度廃案となり、22回継続審議となった、いわくつきの課題だ。
特別永住者とは、日本の植民地だった朝鮮半島や台湾から、戦前戦中に日本に来た人びと、あるいはその子孫である。現在約43万人、うち約3,000 人が台湾の人びとで、残りは朝鮮半島出身だ。彼らは韓国系の在日本大韓民国民団(民団)と北朝鮮系の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に分かれる。参政権を求めているのは民団系の人びとだ。ちなみに朝鮮総連は参政権の取得には反対の立場だ。
首都大学東京教授の鄭大均氏が語る。
「特別永住者の圧倒的多数が日本で生まれ育ち、日本語を母国語とし朝鮮語は話せません。国籍は朝鮮半島にあっても、彼らは本国への帰属意識に欠け、一方で、法律上日本では外国人なのですが、外国人意識にも欠けます。己は何者かという自己認識と帰属(国籍)のあいだに埋めがたい溝があるのが特徴です」
だからこそ、鄭氏は、在日コリアンは日本国籍を取得するのが合理的だと主張する。日本政府は、外国籍のままの在日コリアンに参政権を与えるのでなく、正式に日本国民になった人びとに参政権を与えるべきで、そのために、彼らの国籍取得は簡便な手続きで可能になるよう策を講ずるべきだという。
私も、氏の主張に賛成だ。そして外国籍にとどまりたい人びとには、たとえ地方レベルといえども参政権は与えるべきでないと考える。地方選挙では時に、米軍基地問題、原子力発電所問題など国家政策の根幹にかかわる事案が焦点になる。そうした重要問題が外国籍の人びとによって左右されるのは国益上好ましくないからだ。
こんな折、気になる動きが民団内で浮上した。2月6日の「統一日報」が一面トップで「河丙鈺(ハービョンオク)氏復権 上程の動き」の見出しで報じた事柄だ。2年前の2006年、民団は深刻な危機に直面した。自由、民主主義、法治を旨とする民団が、拉致、麻薬、偽札、武器密輸などの犯罪を続ける金正日総書記に忠誠を誓う北朝鮮の出先機関、朝鮮総連に乗っ取られそうになったのだ。
当時中心的役割を果たしたのが河氏だった。氏は06年2月に民団団長に就任し、それに伴って親北朝鮮の活動家たちが民団組織の中枢部に入り始めたのだ。同年5月、彼らは突然「民団・総連5・17共同声明」を発表、2つの組織が協力体制に入ると宣言した。民団の機関決定なしになされた右の独断的決定は、約45万の会員を擁する民団が、その1割程度の会員しかいない朝鮮総連にのみ込まれることを意味していた。民団地方本部が相次いで反対を表明、最終的に河氏は除名された。
先の「統一日報」によると、今年1月以来、河氏以下7人の処分撤回が民団中央本部で検討され始め、郭東儀氏もその対象だという。
驚愕の情報である。郭氏は在日韓国民主統一連合の議長を長年務めた筋金入りの北朝鮮系活動家だ。民団が氏を除名して35年、それを今、復権させようというのだ。事態の行方はまだ不明だが、一連の動きは民団中枢部に伸びる北朝鮮勢力の黒い手を思わせる。
特別永住者の参政権問題に話を戻せば、確かに、表向き、朝鮮総連は参政権を拒否する。だが、実際は、朝鮮総連よりはるかに会員が多く、財政・資金面で余裕のある民団を操り、国籍は韓国あるいは北朝鮮籍のままで、日本の参政権を得て、日本の政治に影響を与えようとしているとも思われる。
このような事態の進行を目にすれば、特別永住者だからといって、外国籍のまま、参政権を与えるのは日本のためにも、北朝鮮勢力と闘う民団および韓国のためにも、はなはだ不適切だと思うのである。
ほんの少しの行動をしてみましょう!…
すこしでも多くの人に参加してほしいです。
ご存知のかたも多いとは思いますが、櫻井よしこさんも意見広告などで反対されている【人権擁
トラックバック by samurai spirit 烈堂だるめし庵 — 2008年03月10日 15:15
外国人参政権が浮上
在日外国人と言っているものの、主に圧倒的多数を占める在日韓国人の要望で、民主党と公明党によって
トラックバック by 海岸にて — 2008年04月15日 09:37